競馬の重賞は荒れる?荒れやすいレースを読むポイントを解説

年間を通して、競馬のレースはさまざまなものが行われています。

その中で、主催する側にとってたくさんの観客を集める「看板」とも言うことのできるレースが重賞です。

日本においては、「GI」から「GⅢ」までのグレードに区分されているレースが重賞として開催されています。
一例として、以下のようなレースがあります。

《GI》
フェブラリーS/高松宮記念/大阪杯/桜花賞/中山グランドジャンプ/皐月賞/天皇賞(春)/NHKマイルC/ヴィクトリアマイル/オークス/日本ダービー/安田記念/宝塚記念/スプリンターズS/秋華賞/菊花賞
《GⅡ》
日経新春杯/アメリカJCC/東海S/京都記念/中山記念/チューリップ賞/弥生賞/阪神スプリングジャンプ/フィリーズレビュー/金鯱賞/スプリングS/阪神大賞典/日経賞/ニュージーランドT/阪神牝馬S/フローラS
《GⅢ》
中山金杯/京都金杯/シンザン記念/フェアリーS/愛知杯/京成杯/根岸S/シルクロードS/東京新聞杯/きさらぎ賞/クイーンC/共同通信杯/ダイヤモンドS/京都牝馬S/小倉大賞典/阪急杯/オーシャンS/中山牝馬S
話題を集めるレースですから有力馬も出走するわけですが、時に人気薄だった馬が上位に入り荒れる展開がないわけでもありません。

この記事では重賞のレースが荒れるケースに注目し、馬券の買い方などについて注意すべき点をご紹介しましょう。

目次 [非表示]

重賞が荒れる可能性
もっとも荒れる展開
荒れる重賞レースの買い方
出走馬にとってのレースの位置付け
適性に注目する
まとめ
重賞が荒れる可能性
競馬 ラッキーライラック

重賞のレースと言えば、人気の高い有力馬がしのぎを削るイメージではないでしょうか。

もちろん、前評判のとおりに堅い決着で幕を閉じるケースは多々あります。

しかしながらその一方で、「競馬に絶対はない」という言葉があります。

人気の薄い馬が激走し、人気馬が下位に沈むことも珍しくありません。

記憶に新しい事例が、2020年6月です。

長梅雨で深刻な水害も発生した2020年には、荒れた馬場で重賞戦線にも異変が起こりました。

それを感じさせるものとなったレースが2020年6月7日、安田記念におけるアーモンドアイの敗北です。

単勝が1.3倍という抜群の人気でしたが、軍配はグランアレグリアに上がりました。

上位3番人気までの馬が3着までに入ってはいるのですが、三連単は11,240円となっています。

翌週のエプソムCでは9番人気だったダイワキャグニーが勝ち18番人気のトーラスジェミニも3着に入り、三連単が実に4,219,320円でした。

その後の重賞でも万馬券が続き、いつも起こるものではないはずの「荒れる重賞」が1ヶ月以上にわたって続くこととなったのです。

これは高速馬場が標準的なものとなり、荒れた馬場の外で伸びる展開が一因になっているとも考えられます。

もっとも荒れる展開
重賞のレースが行われるにあたっては、やはり大変に人気が高く圧倒的な一番人気の存在するケースが多くあります。

荒れるということはもちろん、予想外の馬が上位に飛び込んでくるわけです。

ただそれと同時に、人気を集めながら勝利することができなかった馬もいます。

ずっと好調が続いているなどの先入観をなくし、人気馬が敗れる可能性についても検証することが必要です。

そのための一手として、その重賞レースでの人気馬がなぜ人気を集めているのか、その背景に注目してみましょう。

そこで、一番人気の馬に不確定の要素が隠れていることも少なくはありません。

一例として、レースに出走する馬が背負わなければならない負担重量の存在が挙げられます。

いろいろとこまかな決まりはあるのですが、たとえば年齢の異なる馬を出走対象としているレースで負担重量が増減されるのです。

そうすることによって公平を期す意味もあるのですが、もしかするとその負担の大小がレース結果へ影響を及ぼしている可能性もあるかもしれません。

また、人気馬がストレスなくプラン通りのレース運びをすることができるとも限らないわけです。

何しろ人気が高いということは勝利する可能性が高いだろうと見られているのですから、ライバルたちからマークされるであろうことは想像に難くありません。

囲まれて思うように動くことができないといった展開がありますし、力のある馬たちが相手となるとちょっとしたミスから下位に沈んでしまうこともあり得ます。

先に挙げた例のようにコースの状態が荒れる要素となることもありますし、枠順も無視することはできません。

さらには騎乗するジョッキーのことも考え併せ、それでも人気馬が軸となっていきそうであるかどうかがポイントとなります。

荒れる重賞レースの買い方
競馬 芝

重賞はそもそも注目度が高いレースですから、多くの競馬ファンが馬券を購入しています。

買う人数が多いということは、荒れた場合の配当もより高額になり得るわけです。

これは、たとえば重賞としてもっとも高いグレードであるGIレースにおいて「最高峰」とされている日本ダービーも例外ではありません。

2018年には三連複で521,600円、三連単で2,856,300円という高額の配当が現実のものとなりました。

出走馬にとってのレースの位置付け
競走馬がこういった重賞のレースへ出走するためには、一定の実績が必須となります。

つまりそれだけ過去に出走したレースのデータがありますから、情報を収集しやすいところはあるのです。

出走の傾向を見ると、その馬が別のレースに照準を合わせているようなケースもあります。

購入を検討しているレースがいわゆる「トライアルレース」、「ステップレース」と位置付けられているケースです。

すると目標のレースへ向けて、本来であれば勝つことのできる力があってもあえて無理をしないといったことが考えられます。

適性に注目する
競馬 重賞 高松宮記念

決まった距離やコースといった条件に対して、無類の強さを見せる馬もいるものです。

そこまで掘り下げての傾向は見逃されがちなところもありますから過去に好走している競馬場や距離など、コースからの適性を探ることはおすすめします。

もちろん、芝とダートの違いも重要です。

たとえばダートであれば走るためにパワーが必要であり、レースでそこまでのスピードが出ません。

そのために、競走馬は芝のレースと比べて高齢になっても走り続けることが可能です。

芝であれば若い馬に注目が集まりがちのところ、ベテランの馬にも活躍する余地が十分にあります。

近走の成績がふるっていないとしても、長いサイクルで見て荒れるレースのファクターとなり得ることを考えなければなりません。

馬の体格も、映像やパドックなどで観察してみましょう。

たとえば短距離に強い馬であれば、瞬発力を発揮することができるよう筋肉質であるといった傾向が見られます。

まとめ
日々多くのレースが開催されている競馬の中でも、重賞はもっとも注目を集める類のものです。

実力と人気を兼ね備えた馬が多く出走し、レースとしての魅力も大きなものになっています。

ただ手に汗にぎる実力馬の争いが見どころとなりそうですが、「何が起こるかわからないのが競馬」という言葉を体現するように荒れる展開となることも少なからずあるのです。

予想にあたっては人気の馬に不安要素が潜んでいないかどうか、人気薄の馬に番狂わせを起こしそうなデータがないかどうかといったあたりに着目してみましょう。

注目度が高く多くの競馬ファンが馬券を購入している重賞レースであるほど、荒れた場合の高額配当にも期待することができます。