パドック診断5つのポイント!競馬予想の勝敗が決まる?

競馬場には「パドック」という場所が設けられていて、「下見所」とも呼ばれています。

レースがスタートする前に、厩務員が本馬場へ入る前の出走馬たちをひいて歩く場所です。

本馬場へ移動する直前、最後となる一周については騎手を乗せて周回するということになります。

何周かする中で緊張したり興奮したりしている馬たちを落ち着かせることが、ひとつパドックの存在意義です。

それとともにレースを観戦する側からすると、出走する馬たちの状態を確認することができます。

レース前に歩く馬たちの姿は堂々としているだけでなく、中には落ち着かない様子も見られてさまざまです。

レースの予想に関しては当日を迎える前からいろいろと行われていますが、やはり直前のコンディションはレースの展開を考えるうえで重要な情報となります。

そして、「パドック診断」を行うことによって、予想の勝敗が分かれることになるかもしれません。

この記事では、パドック診断をする上でのポイントをご紹介していきます。

ぜひパドック診断の方法を覚え、今後の競馬予想に役立ててください、

目次 [非表示]

パドック診断5つのポイント
①体つき
②装着している馬具
③蹄鉄の状態
④蹄の形状
⑤繋
まとめ
パドック診断5つのポイント
パドックを歩く馬たちについて、ただなんとなく眺めているだけではいけません。その姿には、調子を探る上でのヒントがたくさん隠されているのです。

体つき
装着している馬具
蹄鉄の状態
蹄の形状

基本的に上記の5つがパドック診断のポイントとなってくるでしょう。それでは以下でくわしく解説していきます。

①体つき
競馬 パドック フーガ

パドックを歩く馬の体つきについてよく見ることは、投票する馬について決定する上で重要なポイントです。

特に事前情報としても明かされている馬体重の増減は、体つきから見て取ることができます。あまり体重が増えすぎると、重さが走りにマイナスの影響を及ぼしてしまうのです。

逆に体重が減りすぎると、コースを走りきるだけのスタミナが心配されます。

競走馬の出走するスケジュールはさまざまですが、レースが続いて疲労の抜けきっていないような状態であると体重は大きく減少することも考えなければなりません。

あまりに体つきが変わっている場合は、そういった点が心配されるのです。

②装着している馬具
競馬 パドック シルクアーネスト

興奮や緊張から入れ込みが見られるなどの馬は、目に入るものや耳に入る音などから影響を受けている場合が多くあります。

そこでチークピーシズやシャドーロールのほかブリンカー、ホライゾンネットといった馬具で視野をせまくしたりメンコで聴覚を制限したりして集中力が高まるようにするのです。

それまで成績がいまいちだった馬がパドックで馬具を装着している場合には、調教によって悪いクセを克服してきた可能性もあります。

実際、馬具が使われたことによって本来持っている力が発揮されレースで勝つようになった馬は少なくありません。

パドック診断では、馬具に関する変化を見逃さないようにしましょう。

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③蹄鉄の状態
競馬 パドック 蹄鉄

競走馬の蹄には、蹄鉄が打たれています。力強い走りを見せる馬たちですが、その脚は実のところ非常にもろいいものです。

怪我をしてしまうと、そのまま競走馬生命を絶たれることにもなりかねません。その脚を守る目的でも、馬の蹄は発達しています。

蹄は走ることなどによってすり減っていくものですが、野生で暮らしている馬に関しては普通であればその運動量と蹄の伸びるスピードについて均衡が保たれているものです。

それが競走馬に関して言うと普段から行われているトレーニングの量が多いため、放っておくと蹄はすり減り、なくなってしまいかねません。

そこで蹄をガードするために装蹄、つまり蹄鉄が打たれているのです。レースへ出走する競走馬は、装蹄することとされています。

蹄鉄があることによって蹄にかかる負担は軽減され、力強い走りが期待されるのです。蹄鉄が外れることは、「落鉄」と言います。

1991年には桜花賞のレース前に1番人気だったイソノルーブルが落鉄し、興奮していたこともあり打ち直すことができないまま出走し結果的に敗れました。

その敗因として関係者から落鉄が挙げられたものの、ここから端を発した訴訟では蹄鉄が競走馬のパフォーマンスへ影響を及ぼすか否かは不明確であるとされています。

とは言え一般的には無関係ではないという見方ですから、パドックでも異常が見られないかどうかについてチェックしておくに越したことはありません。

④蹄の形状
競馬 パドック 蹄

蹄そのものの形状からも競走馬の有利、不利を探ることができます。競馬場には芝、ダートというコースがありそれぞれ季節や天候次第で状態が一定していません。

その異なった状態に対して、蹄の適否があるのです。これも、パドック診断によってチェックすることができます。

【立ち】
角度のある寸胴と似た形状になっていて、芝に対しては馬場の状態が良くない場面に向いています。ダートでは、逆に状態が良い場合で有利です。
【起き】
全体に大きなお椀のような形状となっていて、極端な弱みはないのですが特定のシチュエーションで突出しているわけでもありません。
芝であれば重かったり荒れていたりする馬場で、ダートでは状態の良い馬場で比較的有利になります。

【標準】
形状から底面、大きさまで他の分類と比較して標準程度です。馬場の状態から、走りがそこまで影響を受けることはありません。
【ベタ】
先が上向きに反っていて、アヒルの口がイメージされるような形状です。芝に対しては状態が良いほど有利であり、ダートでは逆に馬場が重いような状態に向いています。
⑤繋
競馬 パドック 繋

馬の球状になっている関節である「球節」から蹄へ至るまでの部分である「繋(つなぎ)」にもまたコースの状態と相性があります。

パドック診断でせっかく蹄の部分に注目するのであれば、繋も併せてチェックしましょう。

馬の脚は球節を境にして、繋の部分がおよそ45度の角度で前へ傾いています。

競走馬が走るにあたっては体重を移動させる上での軸になる部分ですから強い力がかかることになり、また受ける衝撃について軽減する役割も担っているものです。

【角度】
傾きの角度がゼロに近い「寝繋ぎ」であり、かつ長さもあるものであると走る際に腱へかなりの大きな負担がかかってしまいダートではスピードが出にくいかもしれません。
逆に傾きの角度が垂直に近い「起繋ぎ」であると、ダートは走りやすくなります。ただ長さが短いと、脚元の部分は窮屈になり余裕がありません。

【長さ】
走る際の衝撃を和らげることについて考えると、繋にはある程度の長さが必要です。とは言えあまりに長さがあると、スピードに乗りきることができません。
ダートのコースでは砂もクッションになるため、芝のコースと比べると必要な繋の長さはもう少し短くなります。

【動き】
パドックを歩いている馬の繋へ注目する際には、その動きもよく見てみましょう。
しなやか、やわらかな動きになっていれば長さなどに難があってもクッションとしての役割はカバーされます。